実践・考え方 統合マニュアル

成果に直結する
営業の「型」「実践」

対象:新人 〜 中堅営業 2026年1月版

PROLOGUE: 営業の本質

ずばり「自分を売る」こと

「携帯電話もなく、テレアポシステムもない時代、とびこみ営業で月に20〜30件を売った根底には、自分自身を売るという鉄則があった。
現代において販売システムは進化したが、ビジネスホン、コピー機、回線。これらの「基本中の基本」の売り方は変わっていない。
売れない理由を外部に探すのではなく、シンプルに顧客を見つめること。

中小企業の購買動機

大企業は「条件・性能・サポート」で選ぶ。しかし、中小零細企業は「営業マンとの信頼関係」が全て。
「信頼」=「愛」=「期待感」=「感動」=「得した気分」=「仲間意識」=「取引したい」
この感覚が購買動機となる。医者や床屋を選ぶ基準と同じである。

鉄則:ストーリー

ストーリーがなくては矛盾が発生する。中小企業は日々、四方八方からの売り込みに嫌気がさしている。
「騙されたくない」という防衛本能を超え、「この人なら安心だ」と思わせる信頼関係の裏側を理解すれば、我々にも勝機はある。

営業の流れについて

1
アプローチ いかに社長に対して自分を印象づけるか(爽やかな好青年!変わった奴、面白い奴)。他の営業マンとは同列に扱われない認識を持ってもらう。
2
フロント営業 サービス内容とそれができる理由を明確に伝え、営業マンに対する警戒心を解く。「なるほどね!」と思わせる段階。
3
現状の把握 ただ確認するのではなく、提案する商材(携帯、HP等)の「何がいいか」を把握するために行う。
4
機種説明(商材説明) カローラからベンツ、F1マシンのようなスピード感。倍や%を多用し、新機能のメリットを表現良く伝え、機械を気に入って頂く。
5
シミュレーション・料金提示 やる気を高めたところで提示。やる気がない中での提示は「愚の骨頂」。「当たり前のような顔で平然として」提示するのがポイント。
6
テストクロージング 間髪入れずに「じゃあ、あとオプションなんですけれども」。やる事が決定しているかの如く振る舞い、断れない状況を作る。
7
クロージング 一旦「やってもやらなくても、どちらでも構いません」と第三者的態度をとりつつ、サービス品を武器に決定を促す。

アプローチ:第一印象の極意

見た目のチェック(30〜65歳がターゲット)

  • スーツ:紺やダークグレーの落ち着いた色
  • シャツ:白またはさわやかな色
  • 靴下:スーツに合わせる(白はNG)
  • ネクタイ:派手すぎないもの
  • 身だしなみ:清潔感、フケ・ヒゲの剃り残しなし
目標:鏡を見て「この人物から住宅を買っても良い」と思えるか。

客先への入り方

社長は断るつもりで待っている。いかに「断りづらい演出」で入るかが鍵。

  • 約束の5分前に入る。
  • いかにも「走ってきました」という演出も有効。
  • 社長を見つけたら満面の笑み。
  • 巡回業者のように事務的に入るのも手。

名刺交換の作法

名刺は営業マンの顔、会社の顔。正しい取り扱いを徹底する。

  • 用意: 最低30枚。黒または茶のシンプルな皮製入れ。
  • 渡し方: 両手で行うのが基本。営業マンが先に出す。
  • 配置: 自分から見て右側に置く。名刺入れを下に敷く。
  • 隠し味: 時には交換後に「缶ジュース」を差し出せば好感度UP。

世間話(壁取り)

名刺交換後いきなり商談に入るのは「売れない営業マン」。不信感・抵抗感をなくす「壁取り」を行う。

ネタ:事務所の掲示物、客先までの道のり、動物、前の車、家族、会社設立の苦労話

注意: 自分だけが話さない。相手に話してもらうことがポイント。社長の人となりを探り、営業を組み立てる。

フロント営業とキャンペーンの嘘・真

会社案内・訪問理由

「本日は通常40万円以上の初期費用を頂いていますが、今回○○区の実績を作りたいので、無料にしています。だからといって中途半端なものは作りません。」

※付き合いがないことをメリットにしてしまうことがポイント!

キャンペーンの理由付け

「よくあるキャンペーン」と思われてはいけない。なぜ今そのサービスが可能なのか、理由付けをしっかりする。

  • 実績作り / ご紹介 / リニューアル
  • 「ぶっちゃけ、握りの交渉中で…」

現状把握:情報収集の流れ

いかに多くのユーザーに話をさせるか。武器(情報)は多ければ多いほど有利。

● 共通項目

HP有無、予算、広告媒体、別の業種、制作予定

● 利用状況

業者営業、更新の必要性、料金・契約体制、不満・不安

● ヒアリングの流れ
  1. 現在の利用状況確認
  2. 不満点のヒアリング(業者の対応、集客等)
  3. 要望のヒアリング(「○○になった方が良いですよね!」)
  4. 仮提案(「○○が△△になったら便利ですよね!」)
  5. 提案内容選定・取材

クロージング:即決を勝ち取る技術

基本は「即決」である

人間は心理学上、購買意欲は契約前後が最も高く、徐々に減少する。「一日考えます」は意欲低下の合図。 余計な心理(他社への相談、第三者の横槍)を排除するのが即決の目的。

業連(業務連絡)の魔術

自分一人の力ではなく、組織として戦っている演出をする。

  • 課長業連: テストクロージング時。在庫確認やサービス品の確認。「あと2口しかないんですか!」
  • 部長業連: 最終段階。条件が出たら契約するという約束を取り付けた後、上司の決裁を仰ぐ。
「僕としましてはゆっくり検討してもらいたいんですが、会社が今日中に2口さばきたいみたいで…。もし今日やっていいというラインがあれば言ってください。無理言ってみますんで!」

黄金の営業パターン(チェックリスト)

  • 社長のPCに自分の名刺を貼り付けることができる
  • 「判子持って待ってて下さいね」とはっきり言える
  • 高いと言われたら「何言ってるんですか!違いますよ!」と言える
  • たかがWEB、されどWEB、僕は真剣です!と胸を張れる
  • ジェスチャー、笑顔、セールスマンの誇りを持っている

EPILOGUE: 最後に

「社長、僕に担当させて下さい。初期費用は頂きません。今日が締め日なんです。検討する必要がない位いい話じゃないですか!キャンペーン終わったらこの条件出せませんよ!」
(上司への電話後)
「やりました!社長、これでお付き合いお願いします!」
「社長の目を見て話すこと」
これで、シンプルに週に1口以上は取れます。

DAILY CHECK SHEET

営業の流れを完璧にイメージできているか
見た目(清潔感・スーツ・靴)に妥協はないか
名刺交換の動作、世間話のネタは準備できているか
「なぜ今日なのか」のストーリーは作れているか
部長・課長業連をタイミングよく活用できているか
最後まで社長の目を見て、自信を持って話せているか